SEET法(子宮内膜刺激胚移植法)

SEET法とは?

胚(受精卵)は、卵管を通り子宮に着床するまでの間に分割が進みます。

また同時に、子宮の状態も着床しやすい状態に整い、そこに胚が着床し妊娠が成立します。

子宮の状態を着床しやすく整える働きは、女性ホルモンにもありますが、それとは別に胚が分割していく間に分泌される、何らかの物質にもよると考えられています。

つまり、受精卵というのは本来は卵管の中で育ち、やがて子宮に運ばれていって、着床するのですが、実は卵管の中にいるときに受精卵が母体に妊娠の準備を促す信号を送っていることがはっきりわかっています。

その信号をキャッチして子宮は受精卵を受け入れる準備を始め、やがて子宮にたどり着いた受精卵が着床できる環境を整えています。

体外受精では、胚の培養を体外で行うため、この胚からの信号が子宮に働きかけることができません。

それが着床障害の一つの原因になっているのではないかとして考案された方法が、この子宮内膜刺激胚移植法(SEET法)です。

これは、胚を培養した培養液を、胚移植の前に子宮内へ投与することで、培養液に含まれる胚からの物質によって子宮内膜を着床しやすい状態へ整えようとする方法です。








SEET法の方法とは?

排卵後、受精卵を5日間培養して胚盤胞まで育て、一旦冷凍保存します。

同時に、初期胚から胚盤胞まで培養した胚培養液も別の容器に凍結保存しておきます。

そして、胚盤胞を移植する数日前に、凍結しておいた胚培養液を融解して子宮内に注入します。

この培養液に、胚盤胞から分泌された因子が含まれており、この因子により子宮内膜が着床しやすい内膜に整えられるといわれています。

そして、その2~3日後に入院し、胚盤胞を融解して子宮内に移植します。








SEET法の適応とは?

・体外受精反復不成功

・高年齢

・着床障害が疑われる場合








SEET法のメリット・デメリットとは?

メリット

・2段階胚移植のように2個移植を必要としないこと(多胎妊娠を予防できる)

・妊娠率を上げる可能性があること

・胚に特別な負担をかけないこと


 



 

デメリット

・凍結した胚盤胞の数がSEET法が出来る回数ではないこと 
(胚盤胞培養に用いられる培養液はごく微量です。そのため、SEET液を凍結する場合にはそれぞれの培養液を集めて凍結する必要があります。)

・初期胚凍結周期ではSEET液凍結が行えないこと
(胚盤胞まで到達しないとできない)

・SEET液凍結や融解の際にコストが発生すること








まとめ

シート法の妊娠率は、有意に向上しているとおっしゃる医師が多数います。

体外受精において、中々成果が出られない方は、ひとつの選択肢として検討してみてください。